全てに意味はない、という考え方

すべての物事は、主観でのみ捉えられる単なる事象である。

と、私は思う。

 

例えば、人一人と虫一匹の命の価値に本来は差などなく、もっと言えば平等でもない、といったようなことだ。

私たち人間は、人間の、それも見る人自身の都合や尺度で物事を見るから、さも人間の命は他の生物より重いとか平等だとか思いがちなだけではないだろうか。

 

となれば、正義や悪などというものは大変に些細なことだと思うこともできる。

善や悪も、ただ都合の良し悪しで判断されているだけで、そこに嵌めようとする物事自体はどちらでもない。

だから人によっては容易く逆転する。テロもやる側には正義の正しい行いなのだ。でも本当に正しいのは「人が爆弾を抱えて街中で自爆した」という出来事だけだ。

 

全てのことに意味や価値を見出すのは、自分の都合のために脳が見せる錯覚であって、それを価値観と呼んでいるだけにすぎない。

優劣も大小も、ただの勘違いだ。

 

とは言え、それはそれとして、現実を生きるうえではそんな幻想にも支配されなくてはならない。

あくまでも、こんな考え方もある、というだけのお話。

誰かがフラットにものを考えるときのヒントにでもなれば幸いである。